工場のエア漏れ調査から損失計算まで効果的な方法を解説
エア漏れ調査で見える化する損失額とCO₂排出量の計算術
工場の設備において、圧縮空気はさまざまな用途で使用される動力源ですが、配管や機器の隙間から漏れる「エア漏れ」は、多くの工場で見過ごされがちな問題となっています。実際に、工場で使用される圧縮空気の約10%から30%が目に見えない形で漏れており、これが年間数百万円を超える経済的損失や大量のCO₂排出につながっているケースも珍しくありません。
しかし、多くの工場運営マネージャーが「具体的にどの程度の損失が発生しているのか」「CO₂排出量はどのように計算すればよいのか」といった疑問を抱えているのが現状です。ここでは、効果的なエア漏れ調査の実施から損失を正確に「見える化」し「数値化」するための具体的な計算方法について、実践的な手順と事例を交えながら詳しく解説していきます。
エア漏れ調査の計算方法と損失の定量化手法
工場における電力消費の大きな割合を占めるコンプレッサーですが、その消費電力の低減策として、エア漏れの点検・補修は比較的容易に実施できる対策の一つです。工場で使用される圧縮空気の約10%から30%が、目に見えない形で漏れているといわれており、これらの損失を定量的に把握することが重要となります。
エア漏れ調査における測定技術の進歩
近年では、超音波センサーなどを搭載したエアリークカメラを使用することで、稼働中の設備でも瞬時にエア漏れ箇所を特定し、推定漏れ量を計測することが可能になっています。従来の作業停止を伴う検査方法と比較して、生産への影響を最小限に抑えながら正確な測定ができる点が大きなメリットです。
損失額算出の具体的な手順
エア漏れによる損失額の計算は、以下のステップで実施されます。
基本データの収集
検出された漏れ量(L/min単位)、コンプレッサーの効率、年間稼働時間、電力単価などの基礎データを収集します。
年間推定漏れ量の算出
測定した瞬間漏れ量に年間稼働時間を乗じて、年間の総漏れ量を計算します。
電力損失の計算
コンプレッサーの効率を考慮して、漏れたエア量を補うために必要な追加電力量を算出します。
年間損失金額の決定
算出した追加電力量に電力単価を乗じて、年間の推定損失金額を決定します。
実際の調査事例では、複数の漏れ箇所を合計した年間推定損失額が数百万円を超えるケースも確認されており、複数の工場棟を持つ企業全体で見れば、さらに大きな金額になる可能性があります。
このような定量的な損失把握により、修繕投資の妥当性を判断し、効果的な省エネルギー対策を実施できます。
エア漏れが環境に与える影響とCO₂排出量の算出方法
エア漏れによって無駄に消費される電力は、そのままCO₂排出量に直結します。近年、企業の脱炭素経営が重要視される中で、エア漏れによるCO₂排出量を把握することは、環境負荷の観点からもその対策の重要性を理解するうえで欠かせない要素となっています。
工場運営において、エア漏れ対策は比較的短期間で効果が現れる省エネ施策として位置づけられており、CO₂削減目標の達成に向けた実効性の高い取り組みとして注目されています。
CO₂排出量計算の基本原理
CO₂排出量の算出は、エア漏れによって失われる電力量(kWh)に、電力会社ごとのCO₂排出係数(kg-CO₂/kWh)を乗じることで実施できます。この計算により、エア漏れが環境に与える具体的な影響を数値化することが可能になります。
実際の計算手順と事例
具体的な計算プロセスを以下に示します。
損失電力量の算出
年間損失金額を電気料金単価で除することで、年間損失電力量を求めます。たとえば、年間163,200円の損失が発生している場合、電気料金を19円/kWhと仮定すると、年間損失電力量は約8,589kWh(163,200円÷19円/kWh)となります。
CO₂排出量の計算
算出した年間損失電力量(kWh)に、ご契約の電力会社が公表するCO₂排出係数(kg-CO₂/kWh)を乗じて年間CO₂排出量を求めます。排出係数は電力会社や年度で異なるため、最新の公表値(例:当該年度の調整後排出係数)を参照します。
- 式:年間CO₂排出量(t-CO₂)=年間損失電力量(kWh)×公表係数[kg-CO₂/kWh]÷1,000
実際の調査事例では、年間4~5t-CO₂規模の削減に加えて、設備規模や稼働条件によっては年間で数十t-CO₂に達する削減が確認されています(条件により結果は異なります)。これらの結果から、エア漏れ対策がCO₂削減に大きく貢献することが実証されています。
このような定量的な環境負荷の把握により、企業の環境目標達成に向けた具体的な指標として活用できます。
エア漏れによる総合損失額の算出手法と評価指標
エア漏れによる損失額を正確に把握するためには、直接的な電力損失だけでなく、間接的な影響も含めた総合的な評価が必要です。工場運営において、エア漏れは表面的に見える電気代の増加以外にも、さまざまな形で経営に影響を与えているため、包括的なアプローチで損失を把握することが求められます。
適切な損失額の算出により、エア漏れ対策への投資判断を合理的に行い、効果的な省エネ施策を実施できます。
基本的な損失額計算のステップ
損失額の算出は、段階的なアプローチで実施します。
エア漏れ量の正確な測定
専門業者による詳細な検査、流量計を用いた測定、圧力降下法による推定など、複数の手法を組み合わせて漏れ量を特定します。測定精度の向上により、後続の計算結果の信頼性が大幅に向上します。
直接的電力損失の計算
測定したエア漏れ量から、コンプレッサーの余分な稼働による電気代の増加分を算出します。この際、コンプレッサーの効率、稼働パターン、電力料金体系を詳細に考慮することが不可欠です。
間接的損失の評価項目
エア漏れによる間接的な損失も大切な評価要素となります。
製品品質への影響
エア圧不足による製品の品質低下、不良品の発生数と製品単価から算出される損失を定量化します。とくに精密加工や自動化ラインでは、この影響が顕著に現れる傾向があります。
設備保全コストの増加
エア漏れが原因で発生する設備の故障による修理費用、予定外の生産停止による機会損失を計算に含めます。
作業環境への影響
騒音の増加、作業環境の悪化、安全性の低下などが作業効率に与える影響を評価します。
これらの要素を総合的に計算することで、エア漏れによる真の年間損失額を具体的に把握し、対策の優先順位と投資効果を明確にできます。
エア漏れ対策で実現する工場運営の最適化と損失削減効
エア漏れによる損失額とCO₂排出量の計算手法について詳しく解説してきました。工場で使用される圧縮空気の約10%から30%が目に見えない形で漏れており、これが年間数百万円規模の損失や大量のCO₂排出につながっています。最新の超音波センサー搭載カメラによる測定技術の進歩により、稼働中の設備でも正確な漏れ量を把握し、電力損失や環境負荷、間接的損失を含めた総合的な評価が可能になりました。
株式会社エアモアは、エア漏れ解決専門企業として、工場稼働中でも漏れ箇所を特定・数値化し、年間損失コストやCO₂排出量を可視化する高精度なエア漏れ診断を提供しています。これまでに数百件を超える漏れ箇所を検知し、CO₂削減に貢献してきた実績があります。精度と信頼性の高い損失計算により、工場の省エネ活動を具体的な数値で支援し、効果的なエア漏れ対策の実現をサポートします。
エア漏れ診断・調査・検知やエア漏れの可視化などに関するコンテンツ
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