㈱アルテックス様【省エネを目的にエア漏れ可視化カメラを導入】

豊田自動織機のグループ会社として、カーエアコンに使われるコンプレッサーの部品などアルミダイカスト製品を製造されている株式会社アルテックス様は、カーボンニュートラルを目指した省エネ活動を取り組まれる中、当社のエア漏れ可視化カメラを導入いただきました。エア漏れ対策をされる導入の経緯やその成果について、技術部保全グループの髙柳様にインタビューしました。

- 貴社の事業内容を教えてください。
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鋳造業界に属しており、鋳造を主軸としながら、加工から検査まで一貫して担っています。主に車関係のコンプレッサーの部品を製造しています。
- 弊社のエア漏れ可視化カメラを知ったきっかけを教えてください。
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以前から省エネの取り組みは会社で取り組もうという流れがあり、商社様からの紹介をきっかけに導入を検討しました。
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音響カメラ「CRY SOUND2620」を導入された目的は何ですか。
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省エネ推進のために導入しました。
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導入以前はどのようにエア漏れを可視化されていましたか。
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基本的には漏れに気づいたら直す、という形をとっており、大きい漏れ(動作に不具合が出るようなもの)や工場停止時にシューっとエア漏れの音がしている際に直していました。
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弊社商品の決め手は何でしたか。
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他機種の検討はあまりしていなかったのですが、エア漏れの状況を画面上で可視化でき、さらに設備稼働中でも確認できる点が決め手となりました。
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現在どのように音響カメラ「CRY SOUND2620」を運用されていますか。
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月に1回TPM(Total Productive Maintenance)活動というものを実施しており、その際にエア漏れの確認をしており、前月に調査して次の月に修繕する流れをとっています。
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導入されてからどのような成果が出ましたか?(作業時間や総コスト量)
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微小な漏れまで検知できるようになり、今までは漏れていないと思っていたところでもエア漏れが発見できるようになったところが大きいです。
作業時間においても、手や音を駆使して手探り状態だったものがカメラをかざすだけで可視化できるので時間短縮ができています。まだ導入後2回の活動しか行っていないため電気代の削減が数値としては現れてはいませんが、1回目のTPMの際に5~6か所のエア漏れ箇所を直すことができました。次回、機器の設定を改めもう一度エア漏れ診断活動を行う予定です。(実際の点検表の画像)
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エア漏れ検知の目的と求める成果とは何ですか?
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動作的に問題がなければいいのですが、以前取り出しロボットのチャックからエアーが漏れており、製品が掴めず搬送できなくてぶつかってしまったという事例がありました。省エネだけでなく、エア漏れが原因で様々な機器の故障や生産効率の低下が発生するため、これらの課題が解消されることを期待しています。
現在は「CRY SOUND2620」の運用によるエア漏れ検知には数人しか携わっていないのですが、現場レベルでも簡単にエア漏れを発見し、修理できるのでエア漏れに対する認識が上がり、現場単位でエア漏れの発見から修繕まで行えればと思っています。
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今後の工場内の省エネの取り組みの課題は何ですか?
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エアーについては、エアーブローを使用している工程がいくつかあり、省エネ活動の一環としてエアーの圧力を低下させるという案が出ています。
もともとレギュレーターをあまり設置していませんでしたが、製品に問題がない程度で圧力を下げて使用しています。試験的に1台の機械で圧力を0.1MPa下げており、うまくいけば年間で300万円ほどの削減が見込まれています。
また、パルスで運用している箇所も噴射時間を短くするような取り組みを行い、使用するエアーの量を少なくする動きをとっています。
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弊社としては今後カーボンクレジットにも取り組みたいと思っていますが、貴社にて何か取り組みをされていますか。
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カーボンクレジットに関しては今後検討予定です。
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電力削減のみであれば省エネ目標を達成できないという課題が他社工場ではありますが、貴社でも電力削減以外での取り組みはされていますか。
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弊社には炉があり、ガスの使用量が多いのでガスを減らしていこうという動きはあるのですが、思うような成果には至っていないのが現状です。現在はガスを代替品に変えようとしています。
本日はお忙しい中お時間いただき誠にありがとうございました。
貴社でのエア漏れへの意識改革に弊社の商品やサービスがお役立ちできればとてもうれしいです。
これからもあらゆる”漏れ”の課題に向き合い、お困りごと解決に精進してまいります。