業種・背景

今回の導入事例は、国内大手の石油精製企業様です。石油精製プラントでは、高温・高圧の環境下で大量の配管が使用されており、経年劣化や腐食による漏れのリスクが常につきまといます。プラントの安定稼働を維持するためには、漏れが発生した際の迅速な対応が不可欠です。

しかし、大規模プラントにおける配管補修は容易ではありません。設備の停止を伴う大がかりな修繕は生産計画全体に影響を及ぼすため、可能な限りダウンタイムを最小限に抑える補修手段が求められていました。

課題

同社が直面していた課題は大きく二つありました。一つは、腐食した設備からの油漏れです。長年にわたり使用されてきた配管や機器は、内部からの腐食が進行し、突発的に漏れが発生するケースが頻発していました。

もう一つの課題は、エア配管からのエア漏れによる生産停止です。計装エアや制御エアの圧力低下は、プラント全体の運転に直結する重大な問題であり、迅速な復旧が求められます。しかし、従来の補修方法では専門業者の手配が必要で、対応に数時間から数日を要することも少なくありませんでした。

こうした状況の中で、現場の保全担当者が自ら即座に補修できる手段が強く求められていたのです。

導入製品

これらの課題を解決するために導入されたのが、UV硬化型漏れ補修剤「リークエイド(LL-100-LACK)」です。リークエイドは、紫外線を照射するとわずか1秒で硬化する画期的な補修剤で、配管の穴やひび割れに塗布して光を当てるだけで、即座に封止が完了します。

特殊な樹脂成分により、油が付着した表面でも確実に接着・硬化する性能を持っています。従来のエポキシ系補修剤のような長時間の養生が不要であり、補修後すぐに設備を再稼働できる点が最大のメリットです。

テスト結果

導入に先立ち、実際の使用条件に近い環境で二つのテストを実施しました。

テスト1:微細穴の封止

直径0.5mmの穴に対し、1.5MPaの圧力をかけた状態でリークエイドを塗布・硬化させたところ、漏れは完全に封止されました。高圧環境下でも安定した封止性能が確認されました。

テスト2:大型クラックの補修

次に、5cm x 1cmの大きなひび割れに対して同様のテストを行いました。0.5MPaの圧力下でリークエイドを複数回に分けて塗布・硬化させたところ、こちらも完全に封止に成功しました。従来は溶接や配管交換が必要とされたレベルの損傷でも、リークエイドで応急的な対応が可能であることが実証されました。

導入効果

リークエイドの導入により、同社では以下のような顕著な効果が得られています。

  • 油面でも使用可能 — 石油精製プラント特有の油が付着した環境でも確実に補修が行えるため、事前の清掃作業が大幅に軽減されました。
  • 瞬間硬化による即時対応 — UV照射によるわずか1秒の硬化時間により、漏れ発生から復旧までの時間が従来の数時間から数分へと劇的に短縮されました。
  • 設備停止の回避 — 補修のために設備を停止させる必要がなくなり、生産ロスの削減に大きく貢献しています。
  • 外部業者コストの削減 — 現場の保全担当者が自ら補修を行えるため、専門業者への外注費用が不要になりました。

これらの成果を受け、リークエイドは同社の緊急補修用の常備品として正式に採用されました。各プラントの保全部門に常備されており、漏れが発生した際にはいつでも即座に対応できる体制が整えられています。現場からは「これまで修繕に半日かかっていた作業が数分で完了する」と高い評価を得ています。